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「推し仏」との出会い

大晦日から正月にかけて、京都へ母と小旅行へ出かけました。

初日こそ清水寺で人波にもまれましたが、それでも母がずっと見たかったという「八坂の塔」を眺めることができて、満足でした。

翌日の元旦は、予定変更で大原へ。

びっくりするほど人が少なく、すばらしい晴天のもと里の風情を満喫しました。

そこで出会ったのが、魚山大原寺「勝林院」のご本尊様。阿弥陀如来坐像です。

失礼ながらまったく存じあげず、

三千院から宝泉院へ向かおうとして途中にあった、という程度の知識。

でも導かれるように本堂へ入ると、

そこにはとても人間っぽいお顔の阿弥陀様がおられました。

母は一目見るなり、「なんだか夢で見た仏様と似ている」と言い、

ご縁を感じたようです。

わたしも、特徴的な表情にとても魅かれました。

と、いうことで、我が家の「推し仏」となりました。

お寺の方に伺うと、「中井貴一さんに似ている」と評判らしいのですが、そうかなあ?


ただ残念なことに、本堂はかなり傷んでいました。

大改修が必要なのですが、檀家のいないお寺で、寄付をいただくしかない、とのこと。

さっそくわずかばかりですが納めてきました。

私は特別な宗教は信仰していないのですが、心の置きどころのようなものがあるといいな、といつも思います。アジア(アジアに限りませんが)に長く住んでいると、信仰は特別なことではなく、多くの場合、日常の延長にあることに気付きます。日常生活に「祈り」があることで、人々は心や体の「ぶれ」を、なおしているという感じがします。カンボジアでも、タイでも、あるいはイスラムの国々でも、フィリピンのようなクリスチャンの国でも、「祈り」は自らと静かに向き合う時間なのでしょう。


一年の始まりに、こうして静かな祈りの時間を持つことができ、「推し」の阿弥陀様にお会いできました。今年も、祈りと感謝を忘れずに、歩んでいこうと思います。

どうぞ、よろしくお願いします。





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