The New Yorkerという雑誌の表紙を愛読しています。
「表紙を愛読」って変だけど、
中身はほぼ読まないので(笑)、
表紙を愛読、です。
日本の週刊誌でも、
週刊文春や週刊新潮は、和田誠さんや谷内六郎さんの名作が並びました。
言葉で語るのではなく、
絵がメッセージを生み出す。
この表紙は、いったいどこから何の発想を得て、
何を伝えたくて描かれたのだろう、と考えを巡らせるのは
時間を忘れるほど楽しいものです。
カンボジアで雑誌を作っていた時、
私も表紙にこだわりました。
プノンペン在住のデザイナーやイラストレーターの方々にお願いして、
雑誌のブランドづくりに参加してもらいました。
皆さんとても悩みながら、ゼロからイチを創ってくださいました。
カンボジアで発行していたプノンの創刊準備号の表紙。
2013年って! もう11年前なんだ。
加茂陽子さんによる最初の表紙です。
93冊分の表紙、どれも大好きで、それぞれに思い出があります。
Rieさん、Watanabe Maryさん、それぞれに個性あふれる表紙でした。
ほんとうにありがとう。
ゼロからイチを創るって、
本当に苦しいことです。
だからこそ、「今月はこれでどうですか」と送られてくる画像が
とても楽しみで、そして感謝をするのでした。
そうそう、だからこその「紙媒体」なのですよね。
表紙があって、表紙をめくると中身が出てくる。
そんな「めくる」楽しさ。
インターネット上でも今はそういうことができる仕組みがありますが、
手に取った時の感触、重さ、どきどき感。
表紙の力が最も発揮されるのは、やはり紙媒体かなと思うのでした。
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