オノコミ流 ちょっと道案内④ 

第4回 国際援助って必要?

 

いつの世も、仕事や人生の悩みの種は尽きないもの。働くこと、人付き合い、自分探し……。様々な「お悩み」について、企業風土の育成に取り組んでいる小野田コミュニケーションデザイン事務所(オノコミ、横浜市)の梶原温美さんに、ご自身の歩み、経験を踏まえてちょっと道案内をしていただきます。(プノンネット編集部)


Q 20代の大学生です。途上国への援助や寄付について、最近疑問に感じます。日本人だって貧困とか災害とかで困っている人たちがたくさんいる。まずはその人たちを支援するのが先じゃないかな、って。ワクチンの寄付も、日本でワクチンが足りないと言っているときに外国に援助していましたよね。私は一生外国にはいかないと思うし、こういう海外への援助って今、やらなくちゃいけないんでしょうか。


A. 日本でも貧困問題や未曽有の災害がニュースとなることが増えてきましたね。OECD加盟の主要7カ国の中で2000年と2020年を比較して、実質賃金が下がっている国は日本とイタリアだけのようです。また、近年では豪雨による水害も多発、そして南海トラフ等大地震の予測も心穏やかではありません。日本も、「よその国を応援してる場合ではない」というお考えはごもっともです。


 さて、将来何が起こるのかを予測するのは難しいことですが、日本に間違いなくやってくると明らかになっていることの一つに、「人口減少」による国の変化が挙げられます。

 以前もお話ししましたが、日本の人口は、ここ5年程、年間40~50万人の勢いで減り続けています。そして、このトレンドは今後も加速し、政府は現在1億2500万人の人口が2060年には約8600万人になると予測しています。世界人口は増え続けていますが(2021年現在、約78億7500万人、2060年予測では100億人)、日本はスリム化の一途をたどっています。また、日本では高齢者が増える一方で、子供の数は増えず、超高齢社会へと向かっています。


 こうした現実の中で、人材不足が顕著な介護業界には、ベトナムやフィリピン、インドネシアなどの人が増えてきています。介護業界以外でも、技能実習生やアルバイトが増えていますね。私が住んでいる横浜のコンビニでも、日本人の店員さんと外国籍の店員さんの割合は半分半分位の印象です。(余談ですが、数年前まではコンビニといえば中国籍の方が多かったのですが、最近では、中国以外のアジアの人達がほとんどで、中国の人はまず見かけません)

 このようなデータや実態を目の当たりにすると、これまでの常識だけでは生きにくい世の中になっていくのだな、と漠然とした不安が生まれてきます。私たちは、自分の国以外の国々について、どれほど正確に知っているでしょうか。これまでは、他の国について知らなくても特に不便さや不自由さを実感せずに生活することが出来ていました。しかし、これからは海外との繋がりを持たないで生活していくことが難しい国になってきているのです。 つまり私たち日本人は、援助で助けるだけではなく、「助けられる側」にもなっているのです。

 さて、ご質問 の内容である、日本だって大変なのに、海外への支援が必要なのか、というお話に戻しましょう。


 これからの日本は、好き嫌い、良い悪いといった主観とは別の次元で他の国々との接点がますます増えてきます。自分自身にこのような場面が来た時に「びっくり、どっきり」しないために、まずは身近なところから、他の国のことを知る機会を増やしていく機会を創ってみるのはいかがでしょうか。


 別の言い方をすると、他国の姿を通して、日本をより深く見ることにもなります。日本を知るためには、日本以外を知ることが一番だとも思います。「日本の当たり前が、世界の当たり前ではないこと」を知ると、改めて日本の良さを実感したり、日本にも取り入れたら良いことに出会ったりします。


 「知らなかったことを知る」には、最初こそ少しエネルギーが必要ですが、そこを超えれば、楽しい、面白い、だからもっと知りたくなる、というコマが回り始めます。子供の様な純粋な好奇心を呼び起こせると、違った景色が見えてきて、これまでとは異なる考え方も生まれてくるかもしれませんね。


 日本は島国で周りは海ばかりですね。日本人の心もまた、海に囲まれているのかもしれません。でもその「心の海」には、世界を縦横無尽に往来する大小さまざまな船をたくさん航行させていたい、と思います。

 

梶原温美 Kajihara Harumi

1987年より2016年までメーカー(日系・外資系)、コンサルティングファーム、ベンチャー企業で主に人事職として働く。2016年より株式会社小野田コミュニケーションデザイン事務所に加入、同時期に、障がい者雇用を企業側から支援する事業を開始。横浜在住歴20年超。「横浜は古さと新さの両方が違和感なく共存しているところが好き。現職の事業でカンボジアをたびたび訪れて大好きになりました!」

 

小野田コミュニケーションデザイン事務所

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